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2008.05.02(金)

めでたきこと

「こりゃ、めでてぇーや。みんなの野郎、驚くんじゃあねぇぜ」

「やぁ、富くじが当たったこたぁ、いきなり知らせてやって、長屋の野郎どもをみんなビックリさせてやろうじゃねぇか!」

「そりゃ、おもしれぇ。いい考ぇーだっ」

大工の留さんと左官の六さんの二人は、喜び勇んで長屋に戻ったそうだ。

すると、いきなり長屋のみんなが拍手で出迎えるや、

「留めさん! おめでとう」

「留、お前ぇー、やったじゃねぇか!」

長屋の長老じきじきに留さんに握手を求めるなどして、そりゃ大した騒ぎ。

「おめでとう、留さん」

「いやぁ、俺じゃねぇんですぜ。全部はこの六の野郎に任せたんでぇ。俺ゃあ、傍でただ眺めていただけなんでぇ、なんにもやっちゃねぇ」

留さんが鼻の頭を擦りながら、照れくさそうにそう言うと、みんながみんな固まった。

さすがの長老も少し引きつりながら、半分だけ差し出した掌を留さんから六さんの方に向け直して、こう言った。

「六よぉ、おめでとうよッ。留んとこの女房になっ、赤ん坊が生まれたんだそうだ…」



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